カルトと宗教について学ぶわよ
カルト
ある特殊な特殊な人間や考え方を排他的に信奉する動きをさす。数名以上のグループ。集団で閉鎖に向かいその中の個人は健全な識別能力と批判能力を失っている。
フランス語ではセクト(分派、切る)という語源もある
宗教・・・人間の救済を目的
カルト・・・救済を口にしながら人間を破壊します
フランスでは政府にカルト対策会が常備されていて宗教とカルトを見分ける明快なマニュアルも存在する
一部のカルトが逸脱して社会問題を引き起こしたりしても対応が早いし、カルト信者を支援したり情報を提供する民間団体も充実している
特徴
- 排他
- 独善
- 覇権主義
- 内輪主義
- 非公開主義
グループ内
- 一定の典礼
- 修行
- 約束事
カルトの歴史
戦争、テロ、災害など悲惨な状況、政治活動などで変えられない無力感。今の状況に不満な人々が悲惨な状況を変革して安心な生活を保障するリーダーを必要とする
「ダニエルの書」
ユダヤ人がバビロニアの支配下閉塞した時代の終わりを期待する心理ベースがある
紀元前1世紀パレスティナ
ローマ帝国の圧政に苦しんだ民衆から終末思想が生まれ「最期の審判」が近いとされていた
「ヨハネの黙示録」
イエスの死後、「最期の審判」は近いとされていた
テサロニケ「自分が生きているうちに主の臨在と裁きがある」
テサロニケ第2「自らを神と宣言する者が現れる」
当時から終末論で人々の不安を煽って自分を崇拝させるカルトが存在していた。
ルター(16世紀)は世界は後100年程しか続かないと信じていた
危機感を煽ることなく現実を誠実に生きた。
カルトの始まり
セクト=カルトの概念が生まれたのは19世紀後半
中央集権が進んでいた教理の解釈の統一や末端の監査も行き届いたので異端やセクトは発展しにくかった
細分化されたプロテスタントは分派や新興宗教が生まれやすかった。プロテスタントの影響が強いアメリカはカルト宗教が多い
日本は明治維新で廃仏毀釈と敗戦後「民主主義」を聖なる教えのように標榜した。またアメリカのサブカルチャーとしての終末論やそれを利用したカルトなどを無批判に受け入れることになった
1895年、ダーウィンの「種の起源」が発行されると人々は既成のキリスト教に対して疑問を抱く者も出てきた。アメリカで信仰宗教ブームが始まった
カルトがカルトたる理由
- 自分たちだけが真理を体現している (真の宗教である)
- 自分たちの教えに合わない現実はすべて偽り
- 外部の社会に対して非寛容
- 外部から迫害されているとの感覚を好む
- メンバーがグループに加入する前に属していた世界と(家族、友人)距離をおき縁を切るよう要求
- リーダーは選挙によって選ばないリーダーなどの指名ど決まる
- リーダー、幹部の忠誠、服従は絶対的である
終末論
カルト宗教は終末論を利用して信者囲い込みをするためにマインドコントロールを用いる
- 日を特定しての終末予言は不安の回路をつくる。「緊急」「最終」と言われればメンバーは思考停止して群衆心理に埋没する
- 予言は予言であって検証できない
- 「神の代理人」というステイタスを強調できる
- カルトが外部から批判されても「世界の終わり」と終末予言アレンジできる
- どんな非難されても「義人の迫害」に試練になる
- 予言が外れても「終末の日」には真実が明らかになるだろうとつじつまが合わせられる
- 終末カルトのリーダーにつく集団はエリート集団であり世界が滅亡した後に生き残り世界を制覇する
カルトは必ずしも「宗教」とは限らない。そもそも人間がグループを組んで外界の接触を断ったりすれば新陳代謝を失う。人間は本来有機的生命体だから新陳代謝というエネルギーが必要である。境界を閉じた有機生命体は死に向かう。閉鎖されたグループは
- カリスマ的リーダーを作り依存
- 仮想敵を作り攻撃する
- 内部でカップルを作り安定する
一部のリーダーによって権利や金の獲得のために利用されることがある。それがカルトムーブメントである
- 宗教カルト
- ビジネスカルト(ネズミ講)
- 政治カルト
- 教育カルト(自己開発)
カルトの育つ土壌
メディアの発達によって悲惨な情報を目撃
政治行動などで変えられない無力感。社会に不満
この閉塞された社会を変革できる「救世主」を求める
自分を変え。安心、健康、経済的安定を約束してくれるリーダーを求めたい
カルトの目的
カルト教祖、幹部たちの権力追求と支配
これからのカルト「自分教」
社会に共通の価値観が不確かになっている今日では多くの人々が「人生」「理想」を探し続けている。それを表現する擬似ファミリーとしてのグループに帰属することを望んでいる
- ダイエット
- 本当の自分探し
- 能力開発
- スピュチアル
自己開発も救済手段も真理もファーストフードのようにインスタントに提供されるものではない。(カルトか宗教かより)
カルトがマインドコントロールする理由
「キリスト教もイスラム教、仏教も最初はカルトなの。 カルトは時間が経過して円熟すると宗教になるの。既存の宗教は信者が沢山いるから「教え」によって信者を帰依させるのだけど新興宗教は日が浅いから信者をマインドコントロールでもして囲い込まなければ運営ができないの。宗教は不安ビジネスなんだから」
「教祖や幹部はカルトで生活してるから信者が離れないように必死になって信じろと言うのね。「終末予言」はマインドコントロールにうってつけだからどこのカルトも終末論を利用するのね」
「既存宗教は歴史があるわ。だけど新興宗教には歴史はないけど現在の状況に即し現在の状況に対処できるのよ。
仏教は「女性は仏になれない」キリスト教は「女性は教える立場にはならない」当時は女性の立場が低かったわ。
現在生きている私たちはお釈迦さまやイエスより優位な立場に立っているの。
新興宗教こそが時代の最先端なの。新興宗教は「ヤバい宗教」じゃなく「ナウい宗教」なのよ」
「教祖の仕事は人間の基本要求を満たしてハッピーにすることなの
- 将来が不安だから、自分で決めたり考えたりするより強いリーダーに頼って安心に生きたい依存要求
- 仲間と群れたい帰属要求
- 誰かから選ばれた人になりたい言う承認欲求
- 災害や事故にあっても特別な自分は助かる保身要求
- 不老不死願望
- 悪を砕いて正義の人ヒーローになりたいヒーロー願望
- 世界は自分中心に廻って他人を支配したい権力願望
以上の人間の原始的基本要求を満たすことが人間のハッピーなの。教祖と幹部は信者に洗脳とマインドコントロールを駆使して信者の要求を満たしてハッピーにするの」
「信者は「真理」とか「問題解決」は大して必要としていないのね」
「真理を知りたいのは建前よ。本当は人間は何も考えず楽してハッピーな人生を謳歌したいだけなの。できたら何も努力しないで他人より秀でたいの。カルトこそがその欲望を叶えあげれるの」
「グアテマラでエホバの証人が殺された事件。被害者の姉妹はとてもハッピーなの。自分がパウロやサウロのような殉教者になれたこと。またこの苦しみが終われば楽園の復活ができるからよ。母親姉妹も「最期まで立派だった」と誇らしげにインタビューに答えていたわ。エホバの証人はこの親子を楽園で再会して永遠に幸せに生きるという希望のハッピーを与えたの」
「信じる者は救われる」とはよく言ったものね」
「ある2世の開拓者の姉妹はホーキング博士が「神は存在しない」という映像をテレビで見たら「コイツはバカだ」と言ったの。本人は高校基礎物理も理解できないオツムなのに
マザーテレサの活動をテレビで見て「こんなことしても大いなるバビロンだから楽園に行けないのに」とも言ったわ。
エホバの証人になれば高卒の何の取り柄のないスキルもない週3日のバイト生活の女の子がノーベル賞をもらった偉人や世界で最も賢い頭脳を持つ博士に上から目線でみれるの
「私は真理を知っているからマザーテレサよりもホーキング博士よりも優れている」というハッピーを与えられたの」
「誰しもが努力すればノーベル賞受賞できるわけでもないしオリンピックで金メダル取れる訳じゃない。でもカルトに所属して集会と終わる終わる詐欺活動するだけで誰でもノーベル賞受賞した偉人より優れた人と本人だけが思えるようになるのね」
「カルトは共産主義に似てるわね。「優秀な自分たちを認めない社会は悪だ。そんな社会は潰れてしまえ」今の体制をひっくり返したら民衆を指導するのは自分たちだ」みたいな傲慢な思想だわ」
「人間は主に2種類に分けられるの
- 支配したい人間
- 完璧なリーダーに依存したい人間
人間は基本的に強いリーダーに頼り楽して生きたいナマケモノなのよ
クロムウェル、ロベス・ピエール、ムッソリーニ、ヒトラー、毛沢東、スターリンなど歴史上独裁者と呼ばれる人は民衆のための政治と綺麗事を言葉では言いながら
民衆を懐柔して絶対的権力を得た途端に残酷な独裁者になり民衆を支配したわ」
「誰もタダで庶民のために何かしてあげる完璧なリーダーなんて歴史上存在しないのに。独裁者をつくるのは民衆の依存心と怠慢」
「私たちは勉強して何が正しいことなのか自分で見きわめる目を鍛えなくてはいけないわ
政治家の言うことやテレビやインターネットで流される情報に惑わされることなく。都合のいい言葉ばかりを口にする人は、大抵自分のために人々を利用しようとしていることが多いの
楽園に行けるとか天国に行けるとか
あなただけに教えるよいたよりとか
そんな人は要注意よ」
「人間は自分で考えず自分で解決せず誰かに依存するなら、その者の奴隷にされて支配されるの。
歴史上奴隷は戦争で負けたり、債務で泣く泣く奴隷にされたのだけどカルト信者は自ら進んで奴隷になってハッピーになるの」
「お金払って鞭打たれて縛られて喜んでいる人いるからそういうご趣味の方なのね」
「グアテマラの事件は外部からは「可哀想。親子で騙されてるよ」に見えても本人たちは自分たちの要求が満たされているからハッピーということね」
「教祖と幹部の仕事は現実の世界でウダツのあがらない可哀想な人に新しい価値基準を与えてハッピーするとても良い人なの」
「カルト結局インチキじゃ
「インチキじゃないわ。信者を洗脳して騙してるわけじゃないのよ。信者は貧乏でも犯罪被害者になっても「希望」を与えられてハッピーになったんだから」