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なぜ「毒親」になるのか

児童虐待のニュースが後をたちません。生命の危機に瀕する虐待だけではなく、大人になった被害者の告発から「教育虐待」「宗教虐待」という新しい形の虐待もでてきました

なぜ我が子を虐待してしまうのか

動物には子供を産み育てるのに必要な部分はあらかじめインストールされいるかのように備えられています

人間は特殊な生き物です。育児に必要な情報は与えられておらず、学習しなければ身に付きません

毒親の起源

毒親はまず自分自身が「毒親機能不全家族」の環境で育てられています

動物園で「育児放棄」された動物は、母親になっても自分の育てようとしません。毒親とは負の連鎖なのです

子供は主たる養育者である(主に母親)の価値観が世界を支配する法則と認識して育ちます

子供にとって養育者(母親)の言動こそが世界と関わる方法の全てなのです

この時代に子供は「内的作業モデル勝手(他者との関係の規範となる内的な雛型)を身につけます

これは他者と関わる時に

  • 他者を理解する
  • 共感
  • 自分が何を話そうか、どのような行動しようかを決めるときに、無意識に使われるテンプレートみたいなもので

乳幼児に経験した母子での愛着関係の中で培われます

このモデルは一度形成されたら、一生そのままです過ごすことになります

養育者が極端に一般常識から逸脱した価値観を持った人物であったとしたら、子供にとってそれは全てですから、やはり極端な内的作業モデルを持つことになります

自分が当たり前だと思っていた価値観と世間一般常識の価値観が違うかもしれない、と子供が気づくのが

自分のことを客観的に見るための機能を持った前頭前野が発達を始める思春期になります

この時代に自分の価値観と世間の価値観を比較して

母から受け継いた価値観は世間とズレがあるかもしれないと見積り 母親と違う主張をし始めるのです

第二次反抗期,親子分離です

親子分離は正常な発達ですが、これに耐えられない母親もいます

中には世間の価値観からズレていることを認識しながら、母親の価値観に合わせていきる人もいます

母性

誰かに対して愛着を持つホルモンオキシトシンはスキンシップで分泌されます。オキシトシンこそが母性本能である

オキシトシン

ラテン語「陣痛促進」からきています。出産時にオキシトシンが大量に分泌され、陣痛を促進し赤ちゃんを押し出すのです。オキシトシンの働きで赤いが産まれた瞬間オキシトシンが大量に分泌された女性は母性に目覚めて「なんてかわいい赤ちゃん」と感じます。更に授乳時にもオキシトシンは大量に分泌される。母親はおっぱいを飲む赤ちゃんの顔が一番かわいいと感じますです

父親は出産しないし、授乳はできませんが、赤ちゃんとスキンシップ、面倒見たり、抱っこしたりすることによりオキシトシンが分泌されます

スキンシップ

  • 握手
  • 一緒に食事をとる
  • バグ
  • 性行為

私たち人間はスキンシップによりオキシトシンが分泌され、好意を寄せた人間と次世代の子孫を残そうとするのだ

残念ながらオキシトシンが分泌されにくい親がいるのです

また、親は我が子が自分の意のままに動いて欲しい欲求があるのです

子供のために自分が存在するのではなく、自分のために子供が存在するのだ

人間は、近すぎる存在程自分の思いどうりになると考えがちになるのです

自分に近すぎる存在が、自分のいのま動かなければ、それが許せず、攻撃してしまうのだ

子供の自立が許せない

子供が自分より誉められるのが許せない「私のほうが子供より上」と白雪姫の母親のように嫉妬する親もいるのです

白雪姫コンプレックス

原作では継母ではなく、「実の親子」である。娘が自分より美しくなるのが許せず「消そう」と母親が何度も試みます

理想の親とは

死んだ親だけです。人間は死ねば美化できます。生きている人間はみな不完全です

実際、完全な親なんか、人間の中には存在しないんだ。完全な親であることができるのは、動物の親だけだ。なぜなら、彼らの目的は生命を全うすることにだからだ。でも、人間はそうじゃない。生命としての人生をどんな風に生きるのか、それを考えてしまうからだ。人間の真実とは何なのか、死ぬまで考えているのだから、その限り全ての人間は不完全だ。どうして君の親ばかりが完全であるはずがあるだろう

池田晶子「14歳からの哲学」

殺人事件の半数は親族

源頼朝は弟たちを殺害

源頼朝の息子たちは北条一族に殺害

斎藤道三は実の息子に殺され

伊達正宗は実の弟を殺害

肉親同士の争いは歴史上枚挙にいとまがありません

人間関係は近ければ近いほど

絆が深ければ深いほど機能不全に陥り、時には凶器になるのだ

人は元々家族ではなく、自立した一個人であることが前提で、それぞれ色々な複雑な思いを抱えて生きている。そして、その個人ですら完成されているわけではない

家庭内の問題も、色々な関係の中での歪みがあり

理想的な家族、完全な親、家族というのは極めて稀にしかない存在なのだ

自分だけが不幸ではない

完全な親、家族などいないのだから

あなたの親が「毒親」ならば

彼らは自分の親から学習したものなのだから

彼らはそのような人間になるよう育てられたと考えよう

毒親育ちならば、毒親の負の連鎖を裁ちきることにより、毒親に打ち勝つことができるのだ

自分が同じ「毒」人間にならないことが毒親に対する復讐なのだ

中野信子毒親より」