2014年 10月1日 北海道道南町で当時高校2年生の少女A（17歳）就寝中の祖母（71歳）と母親（47歳）を包丁でめった刺しにして殺害
事件のあらまし
その一家は父と母と娘３人で仲良く暮らしていた。母方の祖父がなくなり祖母と同居するようになると家は殺伐とした
祖母は祖父の保険金、遺産で株を投資して儲けた祖母は自らを「絶対君主」と宣言し家族に絶対服従を命令した。祖母と父が争うようになると母は「この家を買ったのは母だから」と祖母側についた
子供嫌いな祖母は「子供たくさんいるのは気持ち悪い」と次女と三女に辛くあたったが長女は跡継ぎとして大事にした。祖母の下僕である母と父親は離婚した。次女は父についていった
http://www.北海道母・祖母殺害.com/ 祖母は大の子供嫌いで「犬以下」発言 - NEWSポストセブン
祖母は三女を搾取子としてみなし存在することさえ否定した。何もしていないのに叩いたりした。叩かれた三女が泣けば「うるさい」と声がでないようにガムテープを口に巻いた。涙でテープがぐちゃぐちゃになってとれそうになると、口から頭にも巻き付けていた
長女は三女が小学校に入学する前の2月 自宅で顔面蒼白で倒れているのを発見した。三女は救急車で搬送された。祖母が三女に脚を引っ掛けて転倒させたのだ（本当に引っ掛けただけだろうか？）頭に重症を負った三女に対し児童相談所が「虐待の疑いかある」と保護された
ようやく祖母等らが警察に怒られ、助かるんだと思いました
長女
虐待について児童相談所が長女に聞き取り調査をしたが 祖母と母が扉のすぐ向こう側にいたので長女は助けを求められなかった
児童相談所保護の後三女に対する虐待は深刻化した
- ランドセルは必要ないと風呂敷で登校させた
- 玄関を使用させず、勝手口で出入りさせた
- 床下の収納部分に閉じ込めた
- 真冬に裸で外に立たされ水をかけていた。寒さで苦しむ三女の姿をみた祖母は嘲り笑いながら水をかけた
- 庭の手入れ、雪かきなど家事を三女一人だけにやらせた
- 犬の散歩のため門限は5時
- 三女だけ離れである物置に住まわせる
- 祖母は三女を罵倒したり杖で殴りつけた（近所の目撃談）
- 祖母は髪一つ乱れず全身ブランドで着飾り、三女はいつもパーカーみたいな地味な服を着ていた
- 祖母は上から目線的で話し近所ではあまり評判は良くなかった
―今までの見た妹の虐待の中で一番ひどいのは
小麦粉を焼いて、マヨネーズをかけて、生ゴミを載せられていました。吐き出しても無理やり口に入れ食べさせられていました
―生ゴミというのは、台所の三角コーナーにあるようなものですか
台所の排水のところにあるものです。柿やりんごの皮やへた、お茶の葉が多かったです
親戚に相談することは
祖母は親戚の悪口を言っており、連絡を取ることができませんでした
三女は近所の人に助けを求めたことがあった。虐待の話が祖母の耳に入ると「おまえ、ありもしないことをペラペラ言いやがって」と風呂場で冷水をかけたり、床下に閉じ込められた
長女は職場の男性を交際をはじめた。彼氏と一緒に住むために家をでたいと申しでると祖母は「出ていけ。月３万円出せば、縁を切ってやる」
悲しくなりました。私はお金目的何だと
長女
長女が家を出て彼氏と一緒に住むと三女に告げると三女は「出て行って欲しくない」とすがった。長女は自分が出ていけば 家事や金銭面 全てが三女に向けられると心配になった
おばあちゃんがいなくなればいいのに
長女
殺しやを雇おうとか、車に細工しようとか二人は話盛り上がった。この話は愛玩子である長女はネタだったが搾取子である三女は本気だった
三女は睡眠薬と手袋を長女に用意して欲しいと頼んだ
―人を殺す以外の選択肢は本当になかったんですか
（三女が）一度、札幌に逃げたことがあったけど、二人に見つかりました
―三女にやめようと言えなかったのですか
この家族にいい思い出、家族らしい思い出がなくて（三女がやろうとしていることが）正しいと思っていました
http://www.祖母と母親殺した女子生徒に1万人署名.com/ 「虐待受けた彼女も被害者」と同情の声 ...
三女に対する壮絶な虐待がマスコミに取り上げられると世間は三女に対する同情の声があがった
酷い虐待をされていた三女だが、優等生であり、ボランティア活動にも参加、教師、生徒からの評判はすこぶる良く、生徒会で活躍し 次期生徒会長になることが決まっていた
学校の友達や虐待を目撃していた近所の人々が「三女こそが被害者」と三女の減刑を嘆願すると一万以上の署名が集まった。人口8000人以上の町である
裁判では長年にわたる虐待によるPTSDが認められ 三女は医療少年院送致の保護処分になり、長女は懲役3年執行猶予5年の判決が言い渡された
参考文献
個人的に祖母がどんな生い立ちでこのような性格になったのかが一番知りたいです
祖母は支配欲が非常に強く、共感、情が全くありません。家長制度の価値観をひきずった旧人類の方なのでしょうね
祖母の価値観は「長子以外は奴隷扱い」長野県の神原村周辺の「おじろく、おばさ制度」に似ています
http://www.『おじろく・おばさ』ほんとうにあった.com/!!寒村集落の忌しき悪因習【ゆっくり朗読 ...
家督制度が定められたのは江戸時代。幕府は「目上の者に従え」という儒教の価値観を取り入れます。儒教が選ばれたのは支配者が支配するために都合が良いからです
当時の価値観はお家を存続することが最大の価値で民の約7割が農民でした。兄弟の数だけ土地を分け与え続ければやがては小さい田畑しかなくなり、農業の収穫量が少なくなります。ですから「長男」だけに土地を与え、その代わり長男は他の兄弟の面倒をみるというものでした
神原村みたいな辺境で開墾できる土地のない集落では「長男」のみに土地、財産を与えることしかできません。土地を受け継いだ長男は他の兄弟たちを養わなければなりませんが、貧しい地域では負担にもなります。神原村の戸籍には長男以外の兄弟たちは「厄介」と記され 穀潰し「厄介者」と呼ばれます。長男以外をおじろく、女性はおばさと呼び そこの家の奴隷として仕え死ぬまで働かされました。長男が死ねば 長男の妻、子供に仕えます。おじろく、おばさは村のお祭りにも参加できません
法的に家長制度が定められたのは1898年から1947年まです。祖母は1943年に産まれたことになりますから「長子以外は奴隷扱い」家長制度にどっぷり浸かった親に育てられたということになるでしょう
明治維新では天皇を頂点とした帝国主義国家をつくりました。日本人はみな天皇を父として敬え、家長制度は父親が天皇みたいに権威のあるものとして家族は家長に従う
絶対的権威にみなか従う家長制度はカルト宗教的なものです。家長がクレイジーだったら狂信的カルトみたいな家になってしまいます
祖母の価値観は2014年では差別、人権侵害、虐待、人でなしでした。祖母は毒親の価値観を受け継ぐ毒親継承して、その娘もまた毒親継承者となった。100年前の差別的な価値観を持った人間はもはやモンスターです
長女と三女は毒親継承をせずこのような形で毒親の負の鎖を断ち切ったということです。ほとんどの日本人は2014年の価値観で物事をみますから祖母と母親には誰も同情しなかったわけです
