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船戸優里の懺悔

船戸優里 自衛官の父と母と 四人兄弟の末っ子。一家は近所の人の話によると「浮世離れ」していた家族だった。父は厳格な人で子供を怒鳴り散らす声がよくこだましていた(新潮)

 

優里は中学、高校とソフトボール部に所属した「スポーツ少女」だった。高校三年生の秋、中学生の時、隣中学の合同練習で顔見知りだった野球部のAのブログをみつけ友達申請に「いいね」を押したことがきっかけでAと交際を始める

彼は、私とは全く正反対の人間で、社交的で知識があって、友達もおおかった。とても頼りになる楽しい人だ

優里は自己肯定感がかなり低かった

私はいつもわたしなんかでと思ってしまう。そんな思いを打ち明けてみた。すると彼は「俺に見合う女になれ」の一言。「なんてかっこいいんだ」と思った。脳みその奥の奥から爪先まで、全身がとろけそうになったことなんてなかった。中途半端で納得のいかない学生生活ばかり送ってきた私にとっては「生きてて良かった」と思った瞬間だった

2012年三月 長女を出産。子供の名前は彼がつけた。「二人の愛が結ばれた」ということで「結愛」となった

19歳の若い夫婦は共働きした。結愛の父は金銭感覚がなく、稼いだ金は自分の服、アクセサリーに使ってしまう。家事、育児も全く手伝わなかった。家計はいつも火の車で優里は昼間の仕事に加え、夜はコンパニオンで働いた

結愛が2歳になる頃にはセックスレスになった。優里が誘うと「気持ち悪い」と返された。女性と密かに会っているという情報を聞いた

「なんでそんなこともできないの?」「お前はバカだ」

優里は結愛を連れて家出したこともある。優里は夫に別居を切りだした

別居すれば私のありがたみみたいなものを感じてもらえると考えたからだ

2014年8月 夫婦は離婚した。離婚届けにサインした後、彼はニヤニヤしなら「お前はマグロだからな」

優里はその言葉に深く傷ついた

シングルマザーとなった優里はキャバクラで働いた。時折、元夫と会っていた

彼は相変わらず金遣いが荒くて、私にお金をせびることもあった。養育費を払ってもらえないのに、彼に言われると どうしてお金を渡してしまうのだろう…お金の話をする時の彼はこわかっこわかった。どこかで私はもう一度彼との親子三人の生活を望んでいた….私がお金をたくさん稼いで、性行為を上手にすることができたら彼は私のとこに戻って来るかしら

離婚後、優里は店の男たちなど複数の男性と身体を重ねた。行為後、男性たちは誉めてくれた

自分は誰かに必要とされている…私の身体が求められれば求められるほど、私の存在価値が高くなっていると感じた

優里は「床上手」になれば夫をよりを戻せると思ったのかもしれないが、結局元夫は別の女性と結婚した

もう彼とよりが戻ることはないとはっきりしたら、店にいるボーイが私に優しくしてくれることに気づいた

その「優しい人」が後に夫となる船戸雄大だった。背が高く、饒舌で、東京の大学を卒業して、大企業に勤めた雄大は優里の「ストライク」のタイプの男だった

8歳歳上だから物知りなのは当然だけど、お兄さんのように優しくて、いつも私のわがまわがまを聴いてくれた

優里は前の夫のことを雄大に相談した。雄大は不誠実な元夫に尽くす優里の考えを「間違っている」と指摘した

私は相手のためだと思い、相手の欲するものを必死に考えて行動してきた。喜んでもらいたい、ありがとう、と言ってもらいたい気持ちからだった。でも私に残ったものは何だろう?人脈?楽しかった思い出?お金?どれも何も残っていない。残ったものといえば、後悔と私バカだなぁという気持ちだけだ。利用されて捨てられたバカな女にすぎない。そんな気持ちに気づかせてくれたその人に感謝でいっぱいだった

饒舌でコミュ力が高い雄大は優里の気持ちを鷲掴みにした

この人は明るく楽しいわけではなく、私の気持ちをよく見抜く。しかも正しい

二人は交際をはじめた

私も賢くなりたい。バカだからいつも失敗ばかりして…彼からたくさんのことを学びたい、彼に導かれたいと本気で思うようになった

2015年12月 二人の働き店では「恋愛禁止」ていうルールがある。二人はクビになった。オーナーは年末年始に出勤したら罰金はいらないと提案したが、雄大はそれを断ってやめた

罰金なんてもったいないし、あと二ヶ月くらい余裕で働けるのに、と内心思っていた。だけど彼は「みんなが自分たちの関係を知っている中で働くことは辛いことなんだよ」と言っていた。私は彼の決断によって守ってもらえたと思った。強引過ぎると思ったが、そういう部分も含めて頼もしいと感じていたのも事実だ

雄大は結愛の保育園の送り迎え、家事もしてくれた

文句一つ言わずに家事も育児もしてくれて、私の知らない政治の話や外国の話…友達の話もたくさん聞かせてくれた。アニメやテレビを彼と一緒にみていると、世界が違って見えた

雄大は口うるさくなった

雄大は結愛のしつけとキャバクラ時代のお客さんの連絡を消すことについて口出しした

雄大は長々と説教をした

反対する気持ちもないから、いいよと言ったのに、いつまで経っても話が終わらない…「わかったから消す」と言っているのだから1分で終わってもいいはずなのに、何十分もかけて、なぜ連絡先をけした方がいいのか…なぜ挨拶しないといけないか、そういうことを延々と説明される

雄大は毎日些細なことを指摘しては、説教を三時間ほど延々とする

口答えすると、「オレを納得させるだけの説明をしてみろ」と余計に長くなる。でも教えてもらえる関係だと思ってたから。たんに私がバカなだけだと思ったんですよ

優里はことある度にバカと言われた

…言葉の最後には必ず結愛が幸せになるためにとか…お前の育児の負担が減るためにとついてる。私たちのためにこんなにたくさんのことを考えているんだと、しまいには感激した

2016年 二月 優里は雄大の子供を身ごもった

4月 二人は結婚した

籍を入れたからか、彼の子を妊娠したからなのか、彼は私に対し、結愛のしつけをきちんとするようにいっそう迫るようになった…これまで聞いていたことも今すぐ実行しろと、怒られるようになった

2016年 8月 優里は臨月を迎えた。コンビニ弁当を完食した優里をみた雄大は「太った女は醜い、自分の母や妹はあんなに食べない」と非難した。雄大は優里の妊娠前の体重を聞き出した

優里「48キロくらいかな」

雄大「ぼっちゃり型か」

優里「160センチ48キロは痩せているほうだよ」

雄大はネットで調べて、170センチ46キロというモデルを引っ張りだした。

優里「たしかにモデルよりは太っている」

雄大「だろ」勝ち誇った顔で

それから私はモデル体型を目指すハメになった。ご飯を残さないと怒られるため、半分残して彼に渡す。彼は嬉しそうに「お願いだから食べてくださいだろ」と言う

優里は雄大がいるとご飯が食べられなくなった。二、三日絶食したら雄大のいないところで食パンを一斤を食べたりとか食生活は乱れた

雄大は、結愛が可愛いという理由でモデルにしようとして幼い結愛にまで食事制限を課した。結愛が保育園に通うと「うちの子にはお菓子をやらないでくれ」と命令された。それはできないと優里が断ると「だったら夕食を減らせ」となってしまった

孤立させる

雄大は優里が優里の友達の話をすると「バカじゃないか」と長々と説教がはじまる。説教から逃れるため優里は友達と付き合わなくなる

お前の家族はダメだ。自由と放任は違う。お前はいつまで親のスネをかじっているんだ…

彼は私の家族がいかにバカで効率の悪いことばかりしているか教え込まれた

親族の悪口に反論すると、説教が長引くので

そうだよなぁ、確かに彼の言う通りだな

と思うようになった

優里は毎日二、三時間説教された

これまでも何度か怒られ、そのたびに長々と私のどこが悪いのか説教されてきた

優里が泣くと

涙で濡れた私のほおを手で払い「もう泣かないの」と言ってくれた。しかし、それが毎日のように繰り返されるうちに、気づけば「泣いて許されると思うなよ」に変わってきた

雄大は結愛のしつけを毎日報告させた

彼が仕事から帰ってくると結愛の将来についての話あいが始まった…結局は彼の提案に賛同しないと、しかも心から賛同しないと終わらない

結論は決まっている

雄大「結愛も一人でお風呂に入れるように練習した方がいい」

優里「4歳児にはまだ早すぎる」

雄大「じゃあ、いつならいいんだ。全国の4歳の子で出来る子はいるはずだ」

反論すれば説教は長引く

私は同意するしかなくなる。そんなことよりも一刻でも早く話し合いを終わらせたい。でもそんな気持ちがバレて適当なことを言うと怒られる。自分の意見をはっきり言っても説教は長引く

質問ではなく詰問をする

私は彼の「何で?」の間が怖くて、どう答えたらいいかわからなくて…彼は必ず質問する。私は彼が満足するであろう答えを探す

正解はない

しかし当たらない。怒られる

責めることが目的

次第に「何でわからないんだ」と頭を上から押さえつけたり、耳を引っ張られたり、鼻をつままれたり、顎をつかまれて強く揺すられたりするようになった

相手を無力化する

「わかりました」と言っても許してくれなかった

罪悪感を植えつける

彼は「自分も仕事で疲れていてこんなことしたくない。お前らのために、こんな時間を使っているんだ。お前らのために、と言われると申し訳ない気持ちになった。私がしっかりしていないからこうなるんだ。私がみんな私がバカだから

雄大は横向きに寝っ転がっていた結愛ちゃんの腹をサッカーボールのように蹴り上げた。優里は声がしばらく出せず泣きながら「やめて」と懇願すると

結愛をかばう気持ちがわからない。お前が泣いている意味がわからない

 

2016年 家族は海水浴に出かけた。結愛が顔を水につけられなかった

雄大「顔をつけられるようになりたい?」「顔をつけられるようになったらプールに行こう」

雄大は優里に顔つけを練習させるように命じた。雄大は家に帰ると

雄大「できたか?」

優里「まだ」

二、三時間の説教が結愛が顔つけできない限り毎日続く。疲れ果てた優里は結愛に「どうしてできないのよ!」と罵倒するようになった。結愛の手の甲を叩いたり脅した。結愛ちゃんの泣き声と母親の罵倒が毎日響きわたり、近所の人が児童相談に通報した

なぜ娘のプールの練習をしているのに隣の人が余計なことを言うの?だってこれをしなければ私が彼に怒られるのよ

優里は普通の感覚を失った