サイコパスは必ずしも犯罪者になるわけではない。むしろ犯罪を犯さずに「普通」に生活している
犯罪者になるサイコパスと
犯罪者にならないサイコパスの違い
神経犯罪者のレインは、刑務所に収監されていない「賢いサイコパス」の心拍数と皮膚コンダクタンス反応を測ろうとした。問題が生じる。「愚かなサイコパス」は刑務所にいけば沢山いるが「賢いサイコパス」は刑務所にはいないのだ。「賢いサイコパス」のサンプルを得なくてはならない
レインは「賢いサイコパス」が集まっている場所を考えた
賢いサイコパスが集まる場所とは?
臨時職業紹介所
サイコパスは刺激を求めたり、飽きっぽく、トラブルをおこしがちなので転職を繰り返すことになり、その間、職業紹介所に一時的に滞留するのだ
レインは、職業紹介所で心理学実験の協力を募り、集まった被験者に「どんな罪を犯したのか?」と質問してみた。彼らが賢いサイコパスなら「自分の犯罪歴」を正直に話さないだろう。だが多くの被験者たちは喜々として自分の犯罪体験を話しだしたのだ
レインたちの研究はアメリカ厚生省長官から機密保持の認証を受けていたため、被験者たちは、どんな秘密を打ち明けていても不利益にならないと説明されていた。だがそれ以上に決定的なのは、彼らが自分の「体験」を誰かに話したがっていたことだ。「賢いサイコパス」たちはレイブや不正、殺人を含め、自分の犯した悪事について生まれてはじめて思う存分に語る機会を得た
一般男性のサイコパス率は3%だが、職業紹介所で募集した被験者ではサイコパス率24.1%という驚異的な数字が得られた
彼らのうち43%はレイプ、53%は障害の経験があり、29%は武装強盗、38%は他人への発砲、そして29%は殺人未遂、殺人を冒していた。それなのに彼らは警察のお世話になったことがないという
皮膚コンダクタンス反応
「愚かなサイコパス」では発汗のない低い数値がでたが「賢いサイコパス」では定期型人と同じように、ストレスによって発汗率が上昇した
実行機能
レインは企業経営者として成功するための能力、計画、注意、認知の柔軟性など実行機能を測定した
愚かなサイコパスは平均値より、著しく低い数値をだした
賢いサイコパス群は、平均値を上回る企業経営者クラスの実行能力を持っていた
違い
環境
賢いサイコパスは、養子にだされたり、施設育ちが多く、実の両親との結びつきが弱かった
心拍数
賢いサイコパスは普段、心拍数が低いがストレスを与えられると平均的な人並みに心拍数が上昇する
「賢いサイコパス」は捕まりそうになるのでは?と思うと心拍数が上昇するため、逮捕されるのを回避するから捕まりにくいとのことだ
あくまでも仮説の領域である
刑事事件を犯さないからといって彼らが「安全」なわけではない。バレないように凶悪犯罪をおかしているのもいるし
カスタマーハラスメント。パワーハラスメントなどハラスメントをする人間はサイコパス傾向が強い