ことりの啓示

カルト宗教、洗脳研究

宗教ブログ

若者がカルトにハマる理由

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「今日は何故若者がカルト宗教にハマる理由を調べるわよ」

カルト・・・小さなサークル

カルト宗教

新興宗教は最初は皆カルトである

多くの新興宗教が目指しているのは、この世の幸福よりも「天国」「来世」などで永遠の至福を追い求めことである

それを見出すために、信者だけの閉鎖的集団や社会を作り出そうとする

結果として

反社会的

反体制的にならざる得ない

組織が大きくなる程

内外で様々な摩擦が生じ、金銭的にも大がかりになる

信者から

高額な壺や印鑑を売りつけられた

多額の献金をさせられた

無償の奉仕活動を強制させられたなどトラブルが絶えない

Q. なぜ、カルト宗教のトラブルが絶えないのに若者たちがカルト宗教にハマるの

「若者の間では自分探しがブームなの

自分探し

漫画やテレビ、ゲームでも

「自分が何者なのか」

「何の為に生きているのか」などをテーマにしているものが多いわ  

これは、アメリカの心理学者エリクソンの唱えたアィデンティティと名付けた

アイデンティティ(自己同一性)

自己が一つの存在であり

過去
現在
未来

に連続した変わらないイメージ

自分は他の誰でもないということ認識

自己同一性のコア(核)

三歳頃までに確立し子供から大人への過渡期にあたる青年期に、もう一度アイデンティティを問い直すという

エリクソンの発達段階

エリク=エリクソン(1902〜1994)ドイツ系ユダヤ人。エリクソンは人間の心の発達は8段階の課題に分けました

1.乳児期(0〜2歳)

親、周囲の人間との不信感の危機

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信頼を得るが課題

2.幼児期初期(2〜4歳)

「恥」の危機

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トイレトレーニングでの成功体験を通じつ「自分でできる」という「自立性」を養う課題

3.遊戯期(5〜8歳)

大人からの否定「罪悪感」の危機

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成功体験を大人から褒められることにより「自発性」を獲得することが課題

4.学童期(9〜12歳)

学校の社会生活「劣等感」の危機

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努力の積み重ねにより得られる体験を通じて「勤勉性」の獲得が課題

5.青年期(13〜18歳)

自分自身が何者なのか問い直す「同一拡散」の危機

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それを乗り越えて「アイデンティティ」を獲得することが課題

第一次性徴期

誕生時から男女の性器にみられる特徴

第二次性徴期

成長後の成人男女にあらわれる身体の形態的な違い

その急激にな身体的変化や性的成熟がはじまるのが青年期

身体的な発達だけでなく心理的にも大きく変化する

ルソー

青年期のことを「第二の誕生」と呼んでいる(エミールより)

青年は自我意識に目覚め、精神的独立を目指そうとする

ホリングワース

精神的に両親から分離、独立することで心理的離乳を果たす

疾風怒濤の時代といわれる程、この時期は激しく揺れ動く内面を抱えながら自我形成に奮闘する

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青年は子供と成人の境目に位置して、どちらにも属さない曖昧で不安定な状態でいることから

マージナルマン

(周辺人・境界人)ともいわれる

恋愛感情も芽生えていくわ

子供の頃の愛される自己(保護者の愛の容体)から

愛される自己(恋愛をする主体)へと変化するの

モラトリアム

子供と大人の境界時期を成熟した大人になるための準備期間(モラトリアム)とエリクソンは名付けた

前近代には子供は通過儀礼によって直ちに大人になり、境界線は存在しなかった

青年期は文化の所産であり、未開社会にはモラトリアムは存在しない

「日本なら昔は元服という儀式を行えば成人になる

昔の人は15歳くらいで結婚していたわね」

成熟した人間の条件

拡大された自己意識の保有

自分と他人の温かい人間関係の保持

情緒安定・自己受容

外界を認知し、思考、行為する能力自分の行動を統一する人生観

オートボルト

物質的に豊かな現代では、一人前になるための修行期間としての古典的モラトリアムでなく

半人前の自覚もなく自分の欲求に応じて行動して、実社会に対して無関心なまま閉じこもってしまう新しい形のモラトリアムが人間が増加してるの

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ピーターパン・シンドローム

大人社会の加入を拒否する男性

シンデレラ・コンプレックス

王子様がいつか現れるという依存欲求を抱き続ける女性

「引きこもりもそれに入るわね」

急激な身体の変化に伴う心理葛藤により精神が不安定になり

占いや神秘的なものにも惹かれてしまう人もいるわ

東京バビロンより

1992年の東京が舞台のファンタジー漫画(2巻callより)

陰陽師家の若き当主  皇昴流が主人公

自らを「特別」と思い込み、ダイヤルQ2で連絡を取り合う少女たちの話

1999年に世界は滅ぶ

その時「特別」な世界を救う「選ばれた」自分たちだけが助かると思っている女子高生たち

少女たちは独学で呪詛を学び「敵」と認識したところにイタズラ電話で呪詛の攻撃を仕掛け迷惑行為を繰り返す。陰陽師である昴に依頼が舞い込む

素人たちが呪詛を使うとその「業」が本人に返ってくる。少女たちの身の危険を感じた昴流は少女たちに説得を試みようとするも、少女たちは昴流を敵とみなし攻撃を仕掛ける。少女たちの呪詛に昴流は意識を失う

それを見た

暗黒陰陽師  桜塚  星史郎は怒る

「いい加減にしたらどうですか?」

「私たちは選ばれたのよ

貴方達悪魔と闘うため特別な力を与えられたのよ

地球が滅んでも私たちは生き残るの!

そして残った人類を救うのよ

普通の奴らと違うのよ」

「特別であることに何の価値があるんですか?」

「私たちは「特別」なのよ!

お父さん、お母さんやまわりのみんなみたいに「普通」になるのはいや!」

「勘違いなさっているようですね

この世界で一番偉いのはちゃんと地に足がついて一生懸命、日々を「普通」に「生活」している人たちです

毎日早起きして、学校に行って、働いて、泣いて、笑って、悩んで、苦しんで一生懸命「現実」を生きている・・・

それ程「普通」の人を嗤うなら、貴方たちはその「普通」の人たちと同じように生きていけるんですか? 

そんなに「特別」になりたいのならお手伝いしましょう」

暗黒陰陽師の逆呪詛を受け、少女たちは発狂し廃人になる

少女たちは本人の望み通り「特別」な人になった

東京BABYLON―A save for Tokyo city story (1) (ウィングス文庫)

東京BABYLON―A save for Tokyo city story (1) (ウィングス文庫)

 

少女たちは「普通」の人になりたくないと普通の人たちを嫌悪していた。現実の世界、学校などでは彼女たちは浮いた存在だった。彼女たちは嫌悪する普通の人さえなりえたのだろうか

特別な人にならなくてもいいんだよ

この世に生を受けたことが

それだけで素晴らしい事なのだから

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青年期というのは自分の本当にあるべき姿を主体的に保持しようと自我を追求する時期

現実の自分(現実我)

理想の自分(理想我)

に近づけるために、そのギャップに悩みながら努力するもの

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そして自己同一性(アイデンティティ)が確立されるのよ

この時期の心理葛藤に失敗すると

東京バビロンの女子高生たちのように

理想と現実の自分自身のギャップに耐えきれず

 現実逃避したり

引きこもったりなど

反社会的行動をとったり

自分が自分であるという認識が持てず、いつも誰かに依存したりする自己不安定の状態が続くの

「自分探し」はその不安定な状態である

「自分は一体何なのか」

「何のために生きているのか」

「自分は将来どうすればいいのか」

自分の価値を確認したい

生きている実感が欲しい

という難しい問題に直面する

それを乗り越えれば

10年後の自分も、20年後の自分も自分であり

自分の行動の責任は自分で取るという感覚が生まれるのだ

6.前成人期(19歳〜39歳)

孤立危機

「引きこもりね」

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尊重できる友人、パートナーと出会います「親密性」が課題です

7.成人期(40〜59歳)

心の発達「停滞」の危機

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社会に関わること、次の「世代性」の獲得が課題

8.老年期(60歳以降)

自分の人生について後悔と「絶望」の危機

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自分の人生を肯定的に受け入れる「統合性」を獲得できるかが課題です

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アイデンティティの確立されていない若者は自分で自分の問題を解決できなければ

などに依存してしまう

依存対象がいい人であれば問題はないけど、人を支配する人やカルトならばそのものに従属させられる

組織の維持の為に、信者をマインドコントロールをして囲い込み組織の歯車にされ

財産を奪われたり、自己破産したり、精神疾患を抱えたりなど被害者が絶えないの

洗脳

暴力、拘束などを用いて他者を支配する。例)北九州監禁事件

マインド・コントロール

 自分の考え方が行動に影響を与える方法。例)スポーツ選手、癒し系の音楽

自分のために使用するのは問題ないが、他者に対してすれば問題になる

なぜカルト被害者はなくならないのか

権威の服従

「テレビで何か事件が起こると、ワイドショーやニュース番組などが○○評論家という人がゲスト出演して事件について解説してくれるのは良く見るわね

威光効果

○○大学教授という肩書きがつくと、何気ないコメントでも、もっともらしく聞こえてしまう

「本当は高卒純日本人なのに、ハーバード大学卒のハーフと肩書きラベルを貼っただけで人気コメンテーターになった人がいたわね」

「人は権威を持った人物に命令されると、行為の内容に関係なく、思いのほかその命令に服従する(アメリカの心理学者ミルグラム)

人間は善悪の判断を自らせず、権威に盲従することで自己責任を回避しようとする要求があるの

権威主義体パーソナリティ

つまり自分で考えず責任を取らず、偉くて賢い人(リーダー)に何でもやってもらって

「楽」「得」してハッピーに生きたいという要求があるの」

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奴隷になりたい人たち

日本は江戸時代までは身分制度がありました。最も低い身分の人は人間扱いさえされませんでした。第2次世界大戦までは財閥。華族という特権階級があり、選挙権は一部の裕福な人に限られていました。

現代人は束縛から解放され自由を手にいれたの

私たちは自分で自分の生き方を決める自由を手に入れることができたのす

自由には責任が伴います

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それゆえに孤独に陥る時もある

一部の人たちは自分の人生を決めることを自分の頭で考えるとこができず

責任を伴う自由を放棄して強力な指導者に隷属したり、均質な社会のうちに埋没する事により自ら束縛されることを選択する傾向がある

これを自由への逃走とフロムは名付けた

一部の現代人は自由から逃走し自ら進んでファシズムのようなカルト組織の奴隷になったのです

「民衆たちの自由からの逃走はファシズムの温床にもなるわ。1940年代のイタリアやドイツでは大変なことになったわ

だから、私たち個人個人は自分の人生を自分で考えることを放棄してはいけないわ」

カルトに騙されないためには

「生きがい」を持つ

自分の存在が誰かのため、何がために必要だと自覚することで張り合いをもって生活できると述べた(神谷美恵子)

モラトリアムの期間に、自分が生涯打ち込める仕事や生きがいを見つけることがアイデンティティと自己評価確立になる

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自己評価(セルフエスティーム)

自分に対し自己評価ができる人は価値判断や選択は自分自身で行う

自己評価の不安定な人は、世間の価値基準を基準にし、受け身的、他力本願的になりがちになる

この世に生まれたからには

かりそめの生きがいや幸福に身を委ねるのではなく、ハッキリとした真実、真理教を知り その真実に生き抜きたい

誰もが幸福になりたい
意味のあることをしたい
自分をもっとわかってくれる仲間が欲しい
良好な人間関係を築き上げたい 
より良い自分になりたい

以上は人間本来の要求である

 

「カルトはこうした人間要求を巧みについてくるわ

「神は死んだ」ニーチェ

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科学が発達した昨今

宗教に頼るより「自己啓発セミナー」に参加する若者が増えているわ

「積極的な性格になれる」

「新しい自分を発見できる」

全ての宗教がカルトではないようにほとんどの自己啓発セミナーは問題ないのだけど

中にはマインド・コントロールを使用する悪質なカルト系セミナーがあるの

また

カルト宗教は、団体名を明かさずサークルやアンケート調査を装う。ターゲットは知らず知らずのうちにマインド・コントロールされてしまうの

彼らは心理学、洗脳、マインド・コントロールを研究し尽くしてターゲットを狙いにくるの。ターゲットされたら誰でも騙されるわ。カルトに騙された人を「バカだなぁ」なんて言えないわ

カルトに騙される人の特徴

自分は絶対に騙されない

と思い込んでいる人

マインドコントロール

新聞、テレビ、雑誌メディア

つり革、街頭広告

教育

政治

至るところにある

わたしたちはマインドコントロールの影響を受けないで生活することはできません

誰もがマインドコントロールにかかる可能性があるという自覚を持つ

マインドコントロールされたくなくば他人に頼らず常に自分の頭で試行錯誤して行動しなくてはいけないわ」

「今気づいたけど今日私たちことりじゃないわ」

「それは言わない約束よ」

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参考文献