「私たちの生活には大量の情報を伝達するマス=メディアが隅々にまで浸透している
電子処理された情報がコンピュータによって保存、伝達されるようになってるわね(マルチメディア化)
同時性
大量性
迅速性
政治、社会、文化の大衆化
今やメディアは
第4の権力
(マス=コミュニケーション)と呼ばれているの」
長所
1.情報提供(民主主義を支える)
2. 擬似環境(文化の伝導)
短所
1.ステレオタイプ思考
世論操作の危険
2.商業主義(コマーシャリズム)
3.扇情主義(センセーショナリズム)
4.文化の画一化・享楽化
メディアの歴史
第一次活字メディア
グーテンベルクが活版印刷を発明。活字メディアが(新聞、雑誌)が世論を支配する
2大メディア
ピュリッツァー(1847〜1911)
は若い頃南北戦争では北軍に従軍。後に新聞経営者となりワールドを買収。スキャンダリズムとセンセーショナリズムで部数を伸ばし全米最大となる。遺産でピュリッツァー賞設立
ハースト(1863〜1951)
は扇情主義により部数を伸ばしだ。ピュリッツァーと激しい販売競争を演じ、部数増のため米英戦争を誇大報道。映画「市民ケーン」のモデルとなった
第2次映画テレビラジオ
実際に起きた事件よりもテレビのメディアによって再構築された映像の方が「本当らしい」と好まれるようになった(擬似イベント)
ベトナム戦争
アメリカはラオス、カンボジア、ミャンマーが連鎖的に社会主義国家になることを懸念して参戦
「環境破壊ね」
世界中で普及したテレビがベトナム戦争を報道した。枯葉剤をまくヘリコプター、逃げ惑う女、子供たちの映像か流された
成果はあがらず支持率が下がりアメリカ撤退
枯葉剤の影響で障害を持った新生児が複数生まれたことが報道され世界的にアメリカに懐疑的な声があがる
カンボジア
アメリカがインドシナから手を引くと、中国の支援を受けたボル=ポト率いる反米勢力のクメール=ルージュに移ります。ボル=ポトは200万人の人々を虐殺します
プラハの春
チェコでは第一書記トプチェクらによる民主化運動(プラハの春)がおきました
平和的な市民のデモ行進に対し戦車を差し向けるソ連軍の映像がテレビに流されソ連は世界時から非難された
テレビメディアの普及により、ベトナム戦争とプラハの春によりアメリカとソ連の国際的地位は一気に低下した
ソ連もアメリカも国際世論を無視するわけにはいかずこれを境に冷戦は終結に向かい鎮火していく
「宗教改革、冷戦終結。メディアが歴史を変えたのね。メディアには民を動かすパワーがあるわ」
「民衆を動かす力。メディアは第4の権力になった。でも
第2次メディアには問題点があるわ
情報提供が送り手から受け手へと一方的
送り手が人間である以上完全ではない
情報を正確に誤解なく伝えることは難しい
1.やらせ
テレビでた「納豆を食べるだけで痩せる」という内容の番組が放送されたが、後にやらせであることが判明した
「入ってきたエネルギーより出て行くエネルギーがあるから痩せるのであり
食べるだけなら、エネルギーが入るばかりだから痩せられる訳がない
普通に考えれば解る。しかし、騙される人が沢山いた」
「考えていない人が多いということ」
「やらせは怖いわね。メディアが世の中を操作してしまう危険性があるわ」
「○○ダイエットに騙されたくらいならまだ可愛いもの。実際にやらせで戦争になった例がある」
2.情報操作
1990 ナイラの涙
「クウェートを占領したイラク軍が、小児病棟や産婦人科にやって来て、保育器の中に入ってるいる新生児まで引き摺りだしていた」という少女の証言がアメリカでされました。それによってアメリカの世論が戦争に傾きそして
1991年 湾岸戦争
しかし、この「新生児を引きずり出し殺した」という証言は嘘でした。しかも証言をした少女は実は、クウェート駐米大使の娘だった。クウェート政府の情報操作によってアメリカ国民の世論が扇動された戦争がおきた(ナイラ証言)
油まみれの水鳥
湾岸戦争の当時「油まみれの水鳥」の写真がメディア登場しました
どちらが流出させたかわからないまま
「油まみれの水鳥」という写真を通信社が流出させた
この時点では事実を描写しただけなので何の問題もありませんが、この写真が広まっていく段階でイラク軍がわざと原油を流出したと思い込んだ新聞社が、そう書いてしまった。実際はアメリカの爆撃である
この誤報によりサダム=フセインは「独裁者」というイメージが定着してしまいます
2002 イラク戦争
ではフセインが大量兵器保有していると報道された。フセインは何度も否定した。独裁者のイメージがあるフセインは世界の安全を脅かしていると世界の人は思い込んでしまいました。フセインは大量虐殺の罪で死刑に処された後、当時のアメリカのパウエル長官は「イラクには大量兵器はなかった」と断言した
- メディアは権力者からの情報を検証もなしに垂れ流し、それが誤報であったとしても何も責任を取ろうとはしない
- 例え嘘であったとしても、一旦作られたイメージは覆すことはできない
事実、サダム=フセインはいまだに「悪の独裁者」のままである
「戦争はもともと強い国が立場の弱い国に言い掛かりをつけて始めるもの。大義名分は後からどうにでもつけられる」
3.誤報
1982 9月2日 従軍慰安婦「済州島チェジュド」で200人の若い女性を日本軍が狩りだした」と朝日新聞が報道した。「慰安婦」を取材した植村隆氏は韓国では「良心の人」と英雄視されました
植村氏は日本では非難されました
慰安婦たちの証言は矛盾などがあり、証拠が見つからないからです
済州島の住民たちによると「そんな話は聞いたことはない」「もし、そんな事件があれば済州島の男性たちが黙ってはいない」
従軍慰安婦の話は「証言者」のでっち上げでした
朝日新聞は途中で信憑性がないことがわかっていたにも関わらず、正式な訂正記事の掲載は2014年でした
記者が、警察に指名手配されていた人物とのインタビューで作り上げた「幻の記者会見」があった
ここまで来ると「誤報」でなく「虚報」です
植村は「名誉毀損」として裁判を起こしましたが、最高裁で敗訴しました
https://news.yahoo.co.jp/articles/0a464a4ac5ff45962ffee899060e6428e73e52c0
メディアには発信者がいる
メディアには必ず作り手がいます
絶対的な神様ではなく普通の人間が作ります
作り手は「目的」を持って作っています
「このニュースを伝えたい」
「この曲、商品、などを流行らせたい」など色々な目的があります
「だいたい利益や利得」
「商業主義ね」
誘導
テレビは会社がスポンサーとなりCMを流します。それによってわたし達は無料でテレビを楽しむことができます。テレビ局にとってスポンサーは大事なお客様です
例えば あるドラマのスポンサーがA社とすれば。そうするとドラマの中に登場する車はA社のものばかりということもあります
ドラマくらいなら問題はありませんが、A社がニュース番組のスポンサーならば、A社にとって不都合な情報はためらうかもしれません
スポンサーは自分の会社の商品なでを視聴者に購入して欲しい「目的」.でスポンサーになりますから、スポンサー料は何億もかかります。スポンサーはもちろん元を取りたい
メディアには視聴者を誘導したい目的があるのです
また視聴率が取れなくばスポンサーが離れてしまいます。視聴率を上げるためにやらせをせざるを得ない場合もあるのです
タダで与えられる情報を盲信するなら大事なものを失う可能性もあります
新聞とかに私のことが載っているのを読んでも、肝心なことは何も書いていないんです。テレビにも一度出ました。出た後で「反響は大きかったですよ」」「手紙がいっぱい来ました」ってテレビ局の人に言われましたが、だからって何も送って来ません。いい加減なものだなぁと思いました(笑)。テレビにはもう絶対出るまいと思いました。真実を伝えてくれないんだもの。テレビ局は自分に都合良いところだけを放送するんです。例えば坂本弁護士が失踪した時に、神奈川県警ごもっと本腰を入れて捜査をしていれば、地下鉄サリン事件だって起きなかったらはずです。こんなに沢山の犠牲者を出さずに済んだはずです。それなのに、全部カットされてしまいました。どうしてかって訊くと、そんなの全部放送しちゃうと圧力がかかるからって。それは新聞も、雑誌も同じです。(地下鉄サリン事件の遺族 アンダーグラウンドより)
やらせ、誘導ばかりのテレビは盲信するのでなく、最早ネタと考えた方がよい
ミスリード
松本サリン事件では第一通報者の被害者に対しメディアが押しかけまるで犯人扱いされる報道が連日されました
ある凶悪事件の主犯の写真をテレビが報道したら、全く別の人物だった事もありました
「犯人は大人しく、アニメ、ゲーム好きだった」とテレビで報じらると「大人しくアニメ、ゲーム好きの人が犯罪を犯しやすい」と思われたします
操作
ある法案についての世論調査の回答
1.賛成 50% 2.反対50%を
1.賛成 25% 2.反対 30% 3.まあ賛成45%に変えれば
賛成が70%になります。このようにメディアの主張に沿った答えを引き出すように質問が作られることもあります
人間は誰しもが他人に対して自分と共感して欲しい要求を持っています
「自分色に世界が変わってくれたらなあ」という願望があります
自分の立場を利用して自分に都合よく世間を操作する危険性もある
やらせ
新しい法案についての街路インタビューを行ったが、求めている意見の人がいなかったので、番組スタッフが通行人を装わせてインタビューを受けさせる場合もある
テレビの街頭インタビューは何故か同じ人ばかり出る怪奇
大抵の場合、番組の側で予めシナリオができている。大勢のインタビューをそのまま流すのではなく、決められたシナリオに都合のいいものだけを放映するのである
番組のインタビューはほんの一部の意見に過ぎないのに、それを見ている視聴者はそれが世間一般の考えであるように錯覚する
番組自体が錯覚するように作られているのである
断片的
メディアの流す情報は断片的である。例えば成人式に一部の若者たちが不謹慎ない態度を取っていたとする
テレビカメラはその不謹慎な若者たちだけを映し出し、その他大勢の真面目な若者たちを映し出さなかったとしたら「最近の若者は」といったいった世論を作り出すことになる
メディアの扇動
2005 小泉劇場
2010 民主党政権誕生
2017 小池劇場
を作りだしたのもメディアの力
麻生総理の漢字読み間違え、言い間違いを毎日糾弾した反面
民主党の党首が不倫、略奪婚。1億円脱税報道に「大したことない」「お金持ち過ぎてわからなかった」「いい人」と報道した
また与党の自民党の失敗を連日報道。民主党党首を日本を救済するメシアのように報道。何の実績のない民主党を与党にすれば日本は薔薇色になると連日報道した
選挙で自民党は大敗
メディアの力だけで政権交代がおきた。メディアは第4の権力となった
日本のマスコミがいくら民主党を持ち上げても、海外メディアは民主党に忖度はしない。民主党の無能さが世界中に、日本中にバレるから扇動ブームは長くは続かない
メディアが作りだした
小池劇場
はみな空回りしただけでした
メディアは巧みに世論誘導している
私たちは自らの自由意志に基づいて、さして必要のない商品を次々と購入し
テレビのインタビューが有れば、あたかも自分の意見のように、テレビキャスターや新聞の論調を反復する
メディアがヨイショする政党に投票してしまう
それがメディアの情報操作とは露ほども疑わずに
「洗脳ね」
だが人間の作りだしたものは絶対ではない。鵜呑みにすれば痛い目にあう場合もある
メディアの暴走
1997年 元イギリス皇太子妃のダイアナさんと婚約者がパパラッチ(報道カメラマン)にしつこく追跡され交通事故でお亡くなりになりました
新聞、テレビなどは厳重なチェックを受けて発信されますが
神様が作ったのではなく普通の人が何かしら目的を持って作っていること
人間のすることは完全でなく、必ず思い込みと間違いが生じる
作り手には受け手に対し、自分と同じ思想に誘導したい思惑もたまにある
メディアと広告の関係を考慮しながら
鵜呑みにするわけでもなく、かといって疑い過ぎるのでなく正しくメディアと付き合う
メディアは完全でない。メディアに扇動されないために
メディアリテラシー メディアを読み解き活用する能力を養う
第三次 IT(infomationtechnology)情報技術
ファックス
携帯電話
インターネットの発達
情報伝達に双方向性を与えた
インターネット
インター「相互」という意味がある
誰でも情報の発信者になれる
問題点
- テクノラート (情報官僚)による情報管理社会化の危機
- ハッカーによるコンピュータの改ざん
- 情報流出によるプライバシーや知的所有権の侵害
- インターネット犯罪(詐欺)
- バーチャルリアリティを要因とする精神疾患の増加
- フェイクニュース(誤った情報)
誤った情報
個人のブログ、掲示板は書いた本人以外に、誰もチェックしてくれません。結果的に新聞、テレビなどと比べて間違える可能性が高くなります
例
災害、疫病が流行れば人々は皆不安になり判断が鈍る
コロナの蔓延によりマスクが在庫は底を尽きた。マスクはトイレットペーパーやティッシュ、ナプキンと同じ素材でできているから、紙製品が無くなるという(トイレットペーパーとマスクは別の材料)
不安を煽るネットの情報を閲覧し「大変!皆に知らさなければ」と 善意で拡散してしまう場合もある
予言の成就
皆で買いだめすれば、本当に底が尽き不安な予言が成就する
メディアリテラシーを身につけ「何が正しいのか」を自分の頭で考えなくてはならないわ