「コロナがパンデミックよ!
地球温暖化よ!
皆んな死んでしまうわ!
神は何をしているの!
もし、絶対唯一の神がいるのであれば、なぜ地球はこんなにも貧困があり、伝染病があり、戦争、犯罪があるのか。父なる神はなぜ助けてくれないの!」
「なぜ神は助けてくれないの?皆んなが知りたい質問だわ。仮説を立てて考えてみましょう」
仮説.1 輪廻転生
私達の魂は永遠であり、この世は修行の為に来ている。修行が終われば宇宙のエネルギーに還り、また修行しに生まれ変わる説
「輪廻転成ね。問題があるわ。死産の赤子や難病で産まれて意識があるかないかの子どもの存在は?」
「確かに親からみたら、何処かで誰かの子供として生まれ変わるならば少しは慰めになるけれど
修行にしては短すぎる結末という疑問がわくわ」
仮説.2 子供はみな、親を選んで生まれてくる説
「内戦の飢餓地帯や、子供を虐待死させるような親のもとに産またい人はいない
不慮の事故、犯罪に巻き込まる不条理な理由で亡くなるケースは「魂の修行」「選んできた」説は遺族は納得できない」
「この世は不条理よ」
世の中は不条理
(マタイの書)聖書では幼子イエスが神の国の王であるのに対して、ヘロデは地上の国の王として対比される。地上に権力をふるう為政者は自分以外の権威があることを許さない。ヘロデもご多分にももれず幼子イエスはやがて自分の権威を脅かすものとなるとみなし、イエス抹殺のためベツレヘム周辺の二歳以下の男の子全て殺すように命じた
「神が愛であるとすると、なぜこのような残忍な出来事を許されたのかしら」マタイ2章16節
ヘロデが学者たちに騙されて怒ったとあるのは、学者たちがヘロデのところを訪ねたさい、幼子が見つかったら知らせてくれるように頼んでおいたのだが、学者たちは、学者たちはヘロデの本音を見破り、彼のところに寄ることなく帰国したからだこの地上に自分以外の王が存在することを許さない権力者ヘロデは、幼子を大量虐殺した。そういう不条理を聖書は抱えている
「聖書では一人のイエスの誕生が多数の幼児の死の上に成り立っているの」
「不条理だわ」
しかし、そのような視点は聖書が本来意図するところではない。幼児虐殺の出来事はこの世の不条理という現実を象徴している
そしてこの不条理は、やがて全人類救済のため十字架に架けられるイエス=キリストにつながる
不条理は現代でも数えきれない程起こる。幾多の無辜の人命が理由なく犠牲になっている事実を地球上の至るところに見る
か現実に狂気の殺人者に突如と襲われたり、予期しない災難、突然の不幸、人生途上の死、報われない努力、自分の責任でない挫折、それらは身近な出来事だ
現実は正直者の頭に神は宿らないかのようであり、早起きは決して3文の得にならない。その意味でこの幼児虐殺は今も起こっている不条理の象徴みたいなもの
この不条理な出来事が、やがて十字架にかけられ死を遂げることが約束されている幼子イエスの、その誕生に合わせて起こっていることに答えがあることを聖書は指し示している
第2次世界大戦の最中、ユダヤ人収容所には子供たちも収容されていた。時折ドイツ兵がやってきては、人参の切れっ端やパンのかけらを投げ込んで、飢えた子供たちが先を争って奪い合うのを楽しげに見ていた
ある時、悲惨な生活に耐えきれず何人かの子供が脱走する。しかしあえなく捕まり、見せしめのために収容された子供は全員一列に並ばされた。そして列の端から番号を言うように命じられ、五番目ごとに射殺された
このような絶望的な状況のなかで
神は全能である
神は愛である
という言葉は子供たちには通用しだろうか
神が全能であり、愛であるならば、このような不条理を許すはずがない
神は直ちにやって来て子供たちを救いはずだと。しかしそのような神はどこにもいない
もし、神がいますとすると、その神は五番目ごとに射殺される子供と共にいますし、子供と共に銃殺される神であると
「我が神、我が神、なぜ私をお見捨てになったのですか」
不条理の極みである
この問いに、人は答えを持たない
「あなたの苦しみは神の試練です。それによってあなたは強くなるのです」
「今は忍耐をしなければなりません。解決には時間がかかるでしょう」
「神は答えを持っておいでです。神を信頼することがら大切です」
という聖書の御言葉は何の役にも立たない
火焙りにされたサンタクロースから引用
結論
「『神さまはいる』と考えた方が生きやすい
「なぜ?この世は不条理なのに」
「人間は無惨で悲しい現実や、想像を絶する世の中の不条理に接した時『理由』が必要なの」
「なぜ?」
「言い訳」が欲しいから」
「神さまがそう思し召した」
「神さまのもとに召された」そう思いたい。だから
「神さま」が、そういう解釈するを与える役割を果たすことになった
人間の知恵である
人間は
自分が何者なのか(存在理由)
なぜ生まれてきたのか(生きる目的)
不条理な世界にどう生きるのか
死後、自分が何処に行くのか
感謝、畏れの対象がある方が生きやすい
このような人間の深い知恵が「神さま」を創りだした
「日本では 『八百万(やおろず)の神』を信仰している
自然の全てに「神性」が宿る
よく技術の高い
スポーツ選手
芸術家
外科医
などを『神』と命名するのは全てのものに神性が宿るという日本人の柔軟な思考から生まれたものだろう」
「神が人間を創ったのではなく
人間が神を創ったのね」
「だから、『信じる者は救われる』のは事実である」
神さまって誰?
神さまって誰?いい質問だわ。実を言うと、皆んながそれぞれ神さまが誰かについて考えを持っているように見えて、本当の事を知っている人は誰もいない
多くの人たちは、神さまはお父さんのようなものだと思っている。ただし皆んなにとってのお父さんである
神さまは宇宙、地球、人間、全てを創り、そして私達を皆んな愛している
この神様を信じている人は、私達が自分の両親に従い、愛するように神様にも従って愛するべきと信じている
創造神である自分に従わなくば殺す。だが私を信じるなら愛する神である
「無償の愛でなく、条件付きの愛ね」
ところがそういう人達の間でも、神様は本当に誰かという点になると、意見が食い違ってしまう
神様が人間を創ったと考える人がいる
人間が神を創ったと考える人がいる
自分の信じている神様が唯一無二の神と信じている人がいる
あらゆる自然に神が宿ると考える人がいる
ご先祖様のお墓参りをすれば救われると信じる人もいる
自分と違う神を崇拝している人を「異教徒」てみなし「ジハード」と称して殺してしまう人もいる
ビックバンという何らかの力が働いて宇宙が、地球が 全てのものが生み出されたつまり
神は何らかの力と考える人がいる
無神論者がいる
宇宙がどう始まり、私達はなぜ存在するのかを説明するために人間が神様を生み出したのだ。
でも今では、科学の助けを借りて世界をもっとよく理解できるようになったから、もう神を信じる必要はない』と考える人がいる
神様は自分が安心できる「気持ち」と考える人もいる
人それぞれ考えが、価値観が異なる
神様がいることを証明することはできません
神様がいない事も証明することもできません
「悪魔の証明ね」
だから、「神様って誰?」という質問に、簡単な答えはありません
君がどの答えを一番本当だと思えるか、よく考えてみなければならない。その時に私から一つアドバイスしておこう
もし、神様が誰だか確かに知っているという人がいたら
まず疑ってかかる事だ
(ジュリアン=ジバーニ 哲学者)
人間は信じる気持ちは大事よ。でも
「私は神を本当に知っている」
「私だけが真理を知っている」
という人は気をつけて。本当に神を知っている人間は存在しないのだから
「なるほど。確かにきみの話は一つの仮説としては成り立つね」
「仮説じゃなくて本当だっては」
「だとしても証明しようがないよ。君の頭にしかない夢物語と区別がつかない。でも、神の概念・・・興味はあるね。神の存在自体 解明できてない訳だし」
「世の中は不条理よ。例え
神がいない世界でも
悪魔がいなくなった世界でも
人の世の呪いが消え失せる訳ではない
世界の歪みは形を変えて
今も闇の底から人々を狙っている
悲しみと憎しみばかりを繰り返す
救いようもない世界だけど
それでもここはかつてあの子が守ろうとした場所なんだ
それを覚えている
決して忘れない
だから私は戦い続ける」
「それ。闇落ちした ほむら!」