性的リピドー
フロイトは人間の性的欲求は生まれた時から備わっていたとした
1. 口唇期(0歳から1歳半)
人間は最初、乳房を通じて母親と出会う。乳房を吸う自分の唇にリビドーが集中する
2. 肛門期(2歳から4歳頃)
排泄
3.男根期(3歳から6歳)
自分の性器の存在を認識する
男の子は異性である母親を独占しようとする。しかし父親が許してくれない。父親から処罰(去勢)されるからだ
去勢が恐ろしいから、男の子は父親に対する敵意を心の中に押し込める。この時、父親との同一化がはじまる
これをエディプスコンプレックスという
フロイトは宗教発生の起源をエディプスコンプレックスとしている
エディプス王
古代ギリシャ テーバイのライオス王は「汝は実の息子に殺されるだろう」という御神託を受けた
やがて妃が男の子を産むと、王は子供の足に釘を山に捨てさせてしまう
子供は拾われ隣国コリント王の養子となる。脚が腫れていたためオイディプスと名付けられた
オイディプスは成人すると「汝は父を殺して母と結ばれるだろう」という御神託を受けた
コリント王夫妻を実の両親と思っていたオイディプスはコリントを去る。旅の途中で争いとなった老人を谷底に突き落としてしまう。
テーバイにたどり着いた王子は国民を苦しめていたスクフィンクスを倒し英雄となる
夫を亡くしたばかりのテーバイの王妃と結婚した。テーバイのライオス王は数日前に何者かに殺されていたのです
テーバイの国で疫病が流行る。御神託では前王ライオス殺しの報復とされた
オイディプスが谷底に突き落とした老人こそが前王ライオスだったのだ
王子は実の父を殺し母と結ばれてしまった
イオカテスは苦悩したオイディプスを母として抱きしめた後、自殺してしまいました
オプティウスは「こんな辛い世界は見たくない」とは自分の目を刺してしまいます
この話から
男児は異性の親に性欲を抱き、同性の祖に敵意を示す
オイディプスコンプレックスと名付けられました
また 逆に 女の子にはエレクトラコンプレックスというものがあります
原始社会は部族社会である
そこには必ず「原父」という男性の族長がいる。族長は、部族中の全ての女性を自分のものとしていた。息子たちは成長すると部族から追い出される(ダーウィンの仮説)
ある時、追放された息子たちが結束して反乱を起こし、父親を殺した、その肉を食べてしまう
その肉を食べたのは、お腹が空いていた訳てはなく、父親の「強さ」を自分の中に取り入れ、父親と同一化するためである
しかし、息子たちは悔恨の念に襲われた。彼らは父親を自分たちが最も崇拝していた動物に置き換えた。それがトーテムポールてある。トーテム祭りでは動物を天に返し、自分たちはその肉を食べる
宗教の出発点は父親殺しにあったとフロイトは述べた
例)オウム真理教
信者の性行為は破壊(禁止)としながらも教祖は妻帯しながから100人ほどの愛人がいた
ブランチ・デヴィアンの教祖デイビッド・コレシュも教団施設の女性はみな自分の花嫁と宣言しながらも、男性信者たちには独身を強制した
日本
徳川幕府
封建制度の元 武士の長である将軍を筆頭に、大老、老中、若年寄、大名
農民→職人→商人
儒教に基づく家族制度
明治時代になると
天皇制
「天皇は神聖にしておかすべからず」ということで、天皇は責任はありません
陸軍なら中隊長が父、専任士官が母、先輩兵が兄に例えられました
軍隊は封建的な組織ですが、その中に入って仕まえば、上のことを聞いていれば 自分は何も決定しなくて良いから楽ちんなのです
官僚(組織)
日本の官僚は、軍隊組織モデルを採用しました。戦後も官僚システムは踏襲されました
省の「父」といえば大臣ですが、大臣はどんどん変わるので 彼らは無責任です
一度 官僚になれば、定年まで保障されます
その代わり、その組織にいる限り「上からの命令」を聞かなくてはなりません。自分の頭で考えてはいけないのです
官僚は知識、処理能力は優れていますが、クリエティブな能力は かえって邪魔になります
思考能力の使わないと前頭葉が衰えていきます。良心を失い 上からの隠蔽命令にもただ従います
新興宗教
新興宗教の教団は教祖を「父」とする擬似家族を構成しています
オウムは信者はみな麻原彰晃を「父」と崇めていました
エホバの証人でも 人類を創造された「エホバ」を父としています
新興宗教にハマる人は真理を求めているのではなく父性を求めているのだ
イエスの方舟
中流階級の娘たち、または子供のいる主婦が家出をして教団に入り、千石イエスという教祖と共同生活していた。女性たちはホステスになり、生活費を稼いだ
家族は娘たちを探し家に連れ戻そうとしたが娘たちはそれを拒否した
彼女たちも、エディプスコンプレックス、アレクサンドラコンプレックス 親の同一視ができないまま大人になり
彼女たちは千石イエスと「父」とし同一化して自分たちの愛情飢餓を満たしていたのです
オキシトシン
オキシトシンは幸せホルモンと言われいる。オこれは授乳中と性交の際に出るホルモン
それ以外にも親さを感じる状況なら増加することが判明した
祈り、スピュチアル、チーム、スポーツ、ペットにもオキシトシン(幸せホルモン)が排出される
良い反面 オキシトシンは民族中心主義を掻き立てるのだ
自分の仲間とうまくいくが、外部自分たち以外を「敵」とみなし排他的になる
カルト信者は自分たち意見のことなる人を「サタン」とみなして
フロイトによると宗教は
- 母系型宗教
- 父系型宗教
に分かれる
キリスト教は創造神ヤハを父とする父性型
ヤハは「父」なのだ
幼児が父のような強い存在に保護を求めるのと同様に
無力な人間は強い神に守られてたがっている
文明が発達する以前、人類は自然に翻弄されるか弱い存在でした
完璧な絶対神に守られたい願望があった
キリスト教に限らず、宗教とは強い者に守られてたい幼児的な願望があるとフロイトは考えた
エディプスコンプレックスを乗り越えられなあいことで神経症になり、宗教に父性、母性を求め依存すると考えた
フロイトは人間はより高い次元に到達するためには、宗教が幼児願望と自覚した上でそれを乗り越え大人にならなければならないと考えた
「宗教に依存する人は幼児願望なのね。だからオウムしかり、エホバしかり幼稚な人が多いのね」