2014年 名古屋 森ともこさん(77歳)が名古屋大学理学部1年生の大内まりあに殺害された
「殺したいと」人はいないけど「殺してみたい」人は沢山いる
被害者である森ともこさんは勧誘活動で有名なエホバの証人の信者で9月に名古屋大学1年生のまりあを勧誘した。まりあは祖父母が熱心なクリスチャンで「まりあ」という名も「聖母マリア」にちなんで名付けられた。そのため聖書に興味があると森さんの話に熱心に耳を傾け色々質問もしていた。事件当日の12月7日にはエホバの証人の集会に参加した。まりあは「宗教や聖書についで質問したいことがあります」と森さんに話しかけ自宅に誘いだして殺害した
事件後まりあは仙台に帰省
15年1月27日警察から事情聴取を受けた。マリアは取り調べも全く動じなかった
あぁ、これが刑事ドラマなどでよく出てくる取調室ですか。さすがに本物は違う。凄いなぁ
「取り調べといったらやっぱカツ丼ですか?」なんていいそうなノリだった
捜査員がまりあのアパートを任意で家宅捜索したところ森さんの死体がみつかり まりあは逮捕された
まりあは様々な勧誘活動に悩まされていた
森さんの勧誘の前にも別のキリスト教団体の学生部門(統一教会?)が何人も勧誘に来ていたんです。実家や学校のことで秋頃から悩んでいたし、弱っている人間の匂いを嗅ぎつけるのか、いろいろな者たちが次々と群がって来ました。あの人たちは人類の幸せを願ってとか言ってますが、本当は自分たちの利益しか頭にない。立て続けに勧誘しにきたから狙われたと思って…
まりあにはこだわりがあった。自分の住むアパートは“聖地”と呼び、そこにはタリウムなどの“薬品(劇薬)”がたくさん保管してあった
アパートの部屋は自分だけの“お城”だし、大事な“宝物”を保管してある“聖地”でもあるんです。いくら勧めたからと言って、なんの遠慮もなく、当然のような顔をしてずかずか入り込んで来た森さんが許せなかったんです
じゃあ誘うなよ
孫娘のつもりか何だか知らないけど、自分勝手過ぎるでしょ。俺は、何でもすぐ干渉したがるド厚かましいババァは大嫌いだなんです…
これには同意。カルト信者は他人の人生を引っ掻き回すのが趣味なのだ
森さんは“聖地”に対して、「思ったより綺麗にしているじゃない。でも何か変な匂(薬品)いがするわ」と言い放ったんです。これは殺すしかないでしょう
まりあには子供の時から殺人願望があり、斧は中学生3年生の時に近所のホームセンターで購入したものであった
実は子供の頃から人を殺してみたかったんです…だからこの斧をつかっていつか人を殺そうと思い。ずっと持っていました
まりあはTwitterで麻原彰晃、宮崎勤、加藤智大、宅間守、タリウム女子高生…などを称賛していた。とりわけ尊敬していたのが酒鬼薔薇聖斗だった
宮城のサカキバラになる
と手帳に書き込んでいた
事件当日 《実行する日が来た》
午後五時 《ついにやった》
12月5日 《名大出身死刑囚って、まだいないんだよな》
森さんの「臭うわね」の言葉がなくとも実行したと思われる。殺したいから殺した。ただそれだけ
森さんを狙ったのは本当にたまたまなんです。殺す相手は誰でも良かったんです。別に恨みはなく気の毒なことをしたなと思っています
まりあは用意周到に斧、薬品、ノコギリなどを揃えていたが殺害後は死体、所持品を隠蔽しなかった。捜査員が立ち入りしたときには玄関に森さんの靴が綺麗に揃えてあった
そう簡単に“宝物”は捨てられないし、いつも身近に持っていたかったんです。大事なものは肌見放さず持ち歩く。当たり前じゃないですか
まりあは全く悪びれる様子もなく、淡々と供述した
国立大の理系女子だけあって、受け答えはしっかりしているし、理にも適っているんだが、話の内容が半端じゃない凄まじさなんだ。あの娘は人が死ぬことへの恐れや崇拝する心がないんだろう
まりあは精神鑑定を受けさせられた
日常を失わずに殺人を楽しめることが理想なんだと思う
華麗なる一族
大内マリア 宮城県仙台出身
祖父は流体力学が専門の物理学者で岩手大学名誉教授。祖母は画家で絵画教室、ピアノ教室を営んでいた。夫婦は資産家で不動産をいくつも持っていた
父は東北大学博士号を取得した研究者。母は同じ大学の同級生。父親は研究者であるが収入は安定していないため、母が生協で働いていた
叔父はピアノの先生でまりあは叔父の手ほどきでピアノコンクールに出場するほどの腕前になった
まりあの両親は共働きのためマリアと妹は学校から帰ると祖母宅にいて、仕事の終わった両親が迎えに来た
両親は学校行事、PTA役員、町内会の役員など熱心に取り組んだ
(まりあの両親)プライドが高く、自分の意見が正しいと信じている人たち 親族
大内家では勉強とピアノなど「成果が目に見える」教育には熱心だったが、両親、祖母も多忙なため、私生活のほうは放ったらかしだった
寂しくないと言ったら嘘になるけど、それ以上に相談相手がいないことが辛かった
両親が夜遅くまで働いているためまりあと妹は外食ばかり食べていた。姉妹たちの頭はフケだらけで、みるからに何日も洗濯されていないヨレヨレの服を着せられていた。まりあは中学から近いため祖母宅の離れに住んでいたが、そこはゴミ屋敷状態だった
マリアは小学生から殺人願望があったが、多忙な両親は、まりあが猫、ネズミなどのホルマリン漬けをコレクションしていることすら知らなかった
08年 まりあの家の周辺には猫の変死体が少なくとも五軒は見つかった
中学に入ると、マリアはは母親を「今日からあんたを呼び捨てにするから」母が説き伏せても、言うことを聞かなくなった。学校ではカッターナイフを携帯していた
「誰かに襲われたら、これで相手を刺して身を守るんだ」
友人「何があったの?」
「だって、堂々と犯人を殺せるからね」
学校の廊下ですれ違いざまに同級生の胸元にハサミを突きつけて「これでいきなり刺されたら、さぞ痛いだろうね」
08年6月 秋葉原事件が起きた時「あれ見た?凄いじゃん。加藤ってやつ。あんな男にあってみたい。ゾクゾクするわ」 同級生たちもまりあにゾクゾクした
まりあは毒キノコや化学薬品を熱心に調べて飼っていたハムスターや野良猫に実験していた
中学3年生になった まりあは男っぽくなり、一人称を「俺」「俺様」というようになった
同じ頃、ピアノコンクールで知り合った年下の男の子に「彼の奏でる音色に惚れた」と恋心を抱き、その子の写真を携帯の待受にしている乙女心もあった
学校の机に彫刻刀で「死」の文字を彫り、先生に叱られて弁償する騒ぎを起こした。ホームセンターで斧を購入したのもその時期だ
クラッシックピアノも辞め不協和音系「神聖かまってちゃん」にはまった。因みに「進撃の巨人」の作者は「神聖かまってちゃん」を聴きながら作品を描いていた
まりあの父親が「娘が自分のカードを使って危険薬物」を複数購入している」と相談した
まりあは中学の友達とカラオケをした時に友達の隙をついてドリンクにタリウムをこっそり入れた
しょっちゅう一緒に遊んでいますので、観察したいと思って、タリウムを一服盛りました。彼女に恨みなどないし、相手は誰でも良かったんです。見舞いはタリウム投与の効果を見極めるために行っただけで、意外と元気だったのでがっかりしました
一度だけでは効かないとまりあは継続的に投与できる実験体を探した
高校時代に、同級生に硫酸タリウムを持ったことがあります。それまでも猫などの動物では試していたが、本当に人間にも効き目があるとわかり、嬉しかったです
高校の同級生 隣の席の男子B君にタリウム入りジュースを飲ませたり、水筒にタリウムを入れた
ネコには試して自信があったけど、人間にタリウムを飲ませるとどうなるかを見たかったです。人間にも効くことがわかってホッとしました
タリウム中毒になった男子生徒は学校を障害は回復せず特別支援学校に転校した。男子生徒の母親からも男子生徒のペットボトルをのんだためタリウム反応があった
B君は学校で自分の水筒に誰かが薬品を入れたに違いない。同級生にタリウムを持っているという怪しい生徒がいると警察に被害届けを提出した。高校は「生徒たちに動揺を与えたくない」と事件を公表せず、教職員に事情聴取をしたもののB君が誰かとトラブルを起こしたこともなく捜査は曖昧に終了した。この時期ウルスラ高校ではペットボトルを飲んだら気分が悪くなったという生徒が複数いた
わざわざバレやすい隣の席の男子にタリウムを盛ったのは、毎日のように容体を観察できるからで、別に誰でも良かったんです
タリウムは18歳未満の譲渡は禁止されている。まりあは山形県で高校生であるのを隠してタリウムを購入。その際身分証明すら提示させなかった。まりあは学校でタリウムを入手したことを見せびらかしていた。この件で学校主任の先生に叱られたのだが学校も警察も動かなかった
同級生にタリウムを飲ませ障害を負わせても捕まらなかったまりあはこれを「成功体験」とみなした
シリアルキラー
まりあはシリアルキラーである。シリアルキラーにとっては命を奪うことはドーパミン(快楽、成功報酬ホルモン)が流れる
通常の若者ならば恋をするとか、友人と遊ぶとか、スマホやゲームに夢中になることがドーパミンが流れることだが
シリアルキラーにとっては命を奪うことこそがドーパミン(快楽)なのだ
これは中毒である。通常の人間が恋愛中毒、スマホ中毒になるようにまりあは殺人中毒になった
普通の子供は猫を抱っこしたり愛玩するとドーパミンが流れる「ネコ可愛い」と感じる
シリアルキラーは最初は虫を殺す。ネコ、ハムスターなたなど小動物を殺めることによりドーパミンが流れる
一度ドーパミン大量放出を体験すると、以前と同じ刺激ではドーパミンが流れない。虫からハムスター、ネコ、イヌ…やがては人間に行きつく
名古屋大学理学部に進学したのは「薬品」が入手できるから
森さん殺害後は実家に帰省して「焼死体」を見たいという理由で近所の家に放火
森さん殺害を妹に話し二人で酒盛りをし近所を放火した
まりあは大学に入った頃から殺人を犯す夢を見続けた
自分がやりたいと思ったことをやっただけ。すべては夢のつづきさなんだ
一連の事件について
やることを探しているだけなんです
一連の犯罪行為はシリアルキラーにとっては自分探しだったらしい
まりあはの脳は他人に共感する機能がほとんどど活動しない。サイコパスであり自閉症スペクトラム障害もあった
まりあは無期懲役の判決を受けた。殺人願望は消えず今でも警察も検事も殺したいと語る
なんかこれまでの人生を振り返ると、神様が悪ふざけで自分をつくったとしか思えない
一生閉じ込めて サイコパスモルモットにしてやれ
摂氏零度の少女
まりあの聖書 静岡タリウム少女をモデルにした小説。タリウム少女の家庭は父婿養子であまり稼ぎがなく、母が正社員で働く、マリアと似た家庭環境のせいかマリアはこの本を何度も読み返していた
母性の欠如
シリアルキラーは虐待、ネグレクト、虐めにあうなど虐待をされている
万里亜は一見恵まれたエリート家庭に育ったが父親の稼ぎが足りなく、母が働きにでかけ家計は火の車だった。不甲斐ない父に対して母は不満を抱え夫婦仲は冷めていた
東北大学を卒業しても経済的に苦しく不仲な両親の背中を見れば「勉強して良い大学にを卒業」したとしても将来に希望は見いだせない。この家庭は不協和音を奏でていた。まりあは安全基地がなかった。まりあは虚無感を感じていたと思う
共感の欠如
共感は生まれながらに持っている感覚ではなく、養育者から共感を与えられることにより後天性的に発達する感覚である
母性の欠如、安全基地の欠如、まりあの共感は発達しなかった。共感を欠如した人間は、自殺願望になるが攻撃的な人間は殺人願望を抱く
まりあの一族は目に見える「勉強」「ピアノ」には熱心だったが 衛生面と家族で共に過ごす体験、団欒などは無関心でその実態は、金メッキでコーティングされた華麗なる一族だった
まりあは中学3年生でピアノを辞めた。原因は上手な年下の男の子の演奏を聴いてからである
ピアノコンクールでは技術を持っているのは当たり前で1位、上位層を取る決めては豊かな表現力である
演奏に弾き手の人格、価値観、感情、思い、共感があらわれる
辻井伸行さんの母 いつこさんは手作りの布でつくった絵本など 豊かな感性を育てるために様々な体験をさせた
画像 ベネッセ
何日も洗濯していないヨレヨレの服を着ているまりあ
例えば洗濯したばかりの服の香り、着心地の良さ
「ママ 洗剤変えた?」
「私はレノアの香りが好き」
みたいな
手間暇かけたお惣菜、出汁の味、かつお、昆布、鶏出汁 ご飯を家族と食べる積み重ね それが欠如しているまりあは感性が乏しい
中学の時には、ハムスターに薬品をかけて殺したり、ネコを切り刻んだことに快楽を感じていたまりあはどのような表現ができただろうか?審査員に何を伝えたのだろうか?
まりあはさんはピアノが上手で、家の中から時々ピアノの音が聞こえてきましたが、夢中になって練習しているというより、寂しさや不満みたいな思いをピアノにぶつけいるような激しい弾き方だった感じがしました
ピアノ審査員に嫌われる人の特徴
技術があってもガンガン弾く子は落とすと審査員が言っていた
サイコパスは芸術は向いていない。普通と感性が違うサイコパスは美が理解できないからだ。サイコパスまりあは芸術には向いていないと理解したから辞めたのだろう
まりあはつまんない奴
ピアノをやめてからボーイッシュな一人称「俺」の男言葉の少女に変わったのは一人称を「僕」とした静岡タリウム少女の影響と考えられる。まりあはあくまでも模倣犯、人真似、オリジナルはない
森さんが狙われた理由
本当は祖母を殺したかった
両親が共働きである まりあは学校から帰ると祖母の家に入り浸った。祖母は優秀なまりあにグランドピアノをプレゼントするなど溺愛する反面 古い価値観を押し付ける人でそんな祖母を疎ましく思っていた
カルト信者は押し付けがましい。それでいて責任は一切取らない
森さんを殺害したのは、押し付けがましいカルト信者の森さんが祖母と被ったのかもしれません。子供はいるが孫のいない森さんは、まりあを「自分の孫のよう」と周囲に話していた
エホバの証人
エホバの証人では「述べ伝える業(勧誘)をして地球上全ての人間をエホバの証人にしなさい」と教え(洗脳)している
エホバ信者は隣人(他人)をエホバの証人にしなければ楽園にいけないと信じている
勧誘活動しても、みな話を聴いてくれない。若い人マリアが話しを聴いてくれて森さんは喜んだろう
「今、マリアさんという名古屋大学の子を再訪問しているの。マリアさんはお祖母様が世のクリスチャンで、それでマリアという名前をつけられたんですって、マリアさんはお祖母様の影響を受けて聖書に興味があるんですって、マリアさんに真理を教えてあげなくては…」みたいな感じで
サイコパスが最も嫌うこと
支配されること
サイコパスは2次元思考、黒か白か、殺すか殺されるしかない
勧誘活動は境界線の侵害で、他人を改心させるのは「支配」である
サイコパスにとって「殺人」とは「支配」である
マリアからみたら勧誘活動に来た森さんが「自分を支配」しにきたとみなした
森さんが自分の「境界線を侵害」して「支配」しにきたから、自己防衛のために自分が先に「支配(殺人)」したのだ
頭にきたんだ。やつはオレの空間に足を踏み入れた。オレはしなきゃいけないことをしたまでさ
凶悪犯
やられる前に殺った
サイコパスは肉食獣
サイコパスは人の姿をした肉食獣。森さんは肉食獣のテリトリーに侵入したのだ。サイコパスには近寄ってはならない。殺されたり、殺されなくても「支配」されます
「マリア」その名は敬虔なクリスチャンである祖母が「聖母マリアのような慈悲深い女性になって欲しいと願って」名付けられた
ウィキペディア引用
まりあは無慈悲な男みたいな殺人者になった
一連の問題行動は、古い価値観を押し付ける祖母への反抗だった。これを心理学的には反動形成という
闇マリア
マリアは酒鬼薔薇聖斗、宮崎勤、加藤智大、宅間守、静岡タリウム少女などに憧れていた
彼らはみな機能不全家族育ち母性と無償の愛を与えられなかったアダルトチルドレンだった
マリアはシリアルキラーに憧れていたわけではなく自分と同じく母性を与えられなかった彼らに共感して同じ行動をとったのです